「季節的にも、風邪だろうな」
パソコンでデータを記入していく真紀さんの言葉にホッとする。やはり子供が体調を崩すのは心配でたまらない。
「大丈夫、すぐに治るから」
「うん」
真紀さんの笑顔につられて微笑む。すると、真紀さんが私の顔をジッと見つめてきた。
「何?」
「里桜、疲れていないか?」
「そうかな?」
最近は年度末の退職に向けて、引き継ぎの真っ最中だ。確かに少し疲れているかもしれない。
「帰ったら、望は俺が診るからお前は早く休め」
「ありがとう」
優しい旦那様の言葉に感謝しながらクリニックを出て、心さんのいる薬局へと向かう。



