心さんは私の肩を抱き寄せて、藤堂先生に向かってヒラヒラと手を振っている。 藤堂先生はジッとこちらを見つめたあと、スッと目をそらして窓際から離れていった。 きっと藤堂先生もこれがどういうことかわかっただろう。 なんの反応もなかったという事が、藤堂先生の私に対する気持ちということだ。 まだ、胸が苦しくなる。 そして、満足そうに頬笑む心さんを見上げて、いつかこの痛みがなくなる日がくることはあるのだろうかと思ってしまった。