「頑張りたかったのは、本当なんですっ……!」


嘘じゃない、嘘じゃないから。

頑張りたかったのは、本心なんだよっ。



先生の回答が怖くて目をぎゅっと瞑る。

膝の上で握る拳が微かに震えた。



「無理しすぎです、完全に。」


「体弱いんだから、そんな無理したって逆効果なのは分かってるよね?」



正論すぎて、何も言い返せなかった。


高校一年生の時も何度か倒れていてその現場に松崎先生が居ることもあったから、私の病弱さは知っている。



「頑張りたかったんです、どうしても。」


負けたくなかった。ただ、その一心。




「徹夜でもしないと、私は理解力ないから。効率も悪いから。点数でちゃんと頑張れてることを見せたかったんですっ」



松崎先生にどうしても点数で教えて貰っている分恩返ししたかった。

だって、私に教えているから仕事が終わらなくて遅くまで残っているのを知ってるから。




だから、どうしても…っ。



「勘違いしてますよ。」

「……えっ?」