「……んっ、んんっ…こ、こは、?」


「あ、佐伯さん気がついた?」



目を開けるとそこは見なれた場所。

そう、保健室だった。


私はとあることで高校一年生の時に学校に来れない期間があり保健室で過ごすことが多かった。

だから、保健室の深山(みやま)先生とは仲が良かった。



「深山先生…っ、わたしっ……」

なんで、こんなに弱いのだろうか。


心と体がばらばらで私は怖かった。

ほんとうに、私は変われるのだろうか。



「よしよし、大丈夫大丈夫」


ベッドの上でぶわっと涙が溢れて制服の裾で目元を擦るのに涙は止まってくれない。




テスト、頑張りたかった。

ずっとずっと頑張っていたから。



深山先生が背中をさすってくれる手のひらの温かさが、少しだけ松崎先生に似ていて余計に胸が苦しい。

ごめんね、先生。