「ちょ、結菜、突然何でそんな急いでんだよ」 まだ家の中にいる瞬が驚き半分呆れ半分みたいな声を出す。 「ゆっくりしてると、置いてくから!」 ただの腐れ縁の幼馴染のはずなのに。 心拍数が上がってるのは走ったせい? それとも……。 真っ赤な夕焼けが夏の終わりを告げていた。