「何読んでるの??」
「……罪と罰ってゆー小説だよ」
「ふーん、そーなんだぁ〜」
絶対興味ないだろ!!!ってゆーような会話を交わし
何か話した方がいいのか
何を話せばいいのか
対人関係に疎すぎる俺はパンク寸前で
あぁあぁぁぁああーーーー!!!っと頭を抱えたく衝動に駆られるもグッと抑えて小説を読むフリに徹する
チラリと三辺さんに視線を向けると
頬杖をつきながら何がそんなに楽しいのかニコニコと嬉しそうにこちらを見ている
かっ……かわいい…
こんな可愛い子が俺を好き?
そんなはずはない
天地がひっくり返ってもあり得ない
きっと何かの罰ゲーム的なアレで
これで俺がオッケーを出していたらその辺の仲間ABC達が爆笑しながらお前なんか好きになるかよ!!とか言いながら登場してくるオチだ
そして、そのあとはきっとあんな事やこんな事をされて俺はニート街道まっしぐらになって挙げ句の果てには樹海で1人ひっそりとこの世を去るんだ
きっとそうだ!!
そうに違いない!!
なんて、くっっっそネガティブな考えがグルグル頭の中を駆け巡り今度こそ本当に頭を抱えてしまった
そんな姿さえも愛おしそうに優しい眼差しで見つめる彼女を俺は知らない