「どうせ私にはなにもできないのよ」
悲しくなってとうとうアリスは泣き出しました。
アリスの涙はとめどなく流れ出て滝のようです。
すぐに工場の床が涙の水であふれました。

最初はしょうがないなー、という顔をしていたヌートリア先生とサル社長でしたが、体が涙の洪水でプカプカ浮き始めると、ちょっと慌て出します。

アリスは、
「こんなおとぎの国なんて、私はもういたくないな」
という気持ちと、
「もうこことお別れしなければならないんだ」
と思うと、ますます、ますます涙があふれてきました。