ちょっと会話が途切れ、気まずそうな雰囲気だったので、
アリスはそっと通り過ぎようとしたのですが、
視線がいっせいにこちらに集まった気がしました。
「どうだろう、あの子に頼んでみるのは?」
「それがいい」
「それがいい」
「ちょっとそこの可愛いおじょーさん」
アリスは気づかないふりをして通りすぎるつもりでしたが「可愛い」に反応してちょっと立ち止まってしまったので、
仕方なくちょっとわざとけげんそうな表情をしながら、
「なんでしょうか?」
と言ってしまいました。