ロンちゃんの姿はすでに無く、アリスは答えました。
「そうよ。ヌートリアを探しているの。あなたは知ってるの?」
「一度食べてみた〜いな」
確かに大きい猫ですが、ロンちゃんが逃げるほどの理由はわかりません。
「食べちゃダメよ」
「あんたは食べないのかい~?」
「食べないわよ。私はヌートリアに、どうしてマンホールのふたを運んでいたのか聞いてみたいの」
「マンホールのふた!  あれは食えないやつですね~」
「もう食べ物のことばっかり。
ところであなたは神社へはどう行けばいいか知ってる?」
「知ってる〜」