「おばさん、そんなに安くないんじゃないの?」
これがアリスにとっては問題だったのです!
「何言ってんだい、安いよ安いよ。日本一安いよ。いや世界一安いよ」
「世界一!? ウソよ、家の近くの国道沿いのスーパーの牛乳はこの半額くらいよ」
「そりゃあんたニセモノの牛乳は安いかもしれないけどウチのはホンモノ。
安いよ安いよ、世界一安いよ」
「低脂肪乳じゃなくて牛乳と比較して安かったのよ。
こんなの買って帰ったらお母さんに怒られるわ」
「何言ってんだい、どこより安いのがウチの売りなんだよ。
商売の邪魔しないでおくれ! どこよりも安いよ!」
「もう絶対ウソだわ!」
「ホントに嫌な子だね、ウソじゃないさ。
「私が」売っている食品の中では世界一安いってことでウソじゃないよ~。
安いよ、安いよ! 当社比で安いよ!」
「それは屁理屈ってやつね」
「屁理屈でも理屈が通ってるんだからいいんだよ。
ガキはあっちへ行っとくれ」
「ガキじゃないです」
「りっぱなガキだよ」
もうまわりの人(動物?)たちはアリスをガン見してます。