「あっ、えっと、ごめんなさっ、い…」



びっくりして腰がぬけているわたしはどうやらちゃんと喋れないようだ。



さっき、階段から足を滑らせて落ち、腰を痛めたところにヒーローのように現れた彼。いや、王子様のように、か。



まあ、わたしはお姫様ではないんだけど。



「なんで謝るの?」


「授業が…」


「いいよ、気にしないで」