倍率が高い高校に入るため、栗山ひなたは塾で一生懸命勉強する。週5で通う塾でとても大変で学校が終わるとすぐに学校を出て急いで塾に向かうことにしてる。ひなたは、この前の塾のテストで50点満点中5点という最悪な点数を取ってしまったのだ。これはやばいと思い塾でのあとも家でひたすら勉強これがひなたの一日のスケジュールとなってる。でも最近とっても楽しみなことが増えた。それは、塾に向かって自習スペースにいるひとつ上の先輩を見ることであった。
「かっこいい...。」
制服を見ると進学校の学生服だった。私が行きたいところと違う。またどこかで会えないかなぁとひそかに思っていた。ひなたの中学校が早く終わった日に塾で自習をすることにした。
「あ...」
そこにはあの先輩もいた。仕切りを隣に横に座ることにした。この板を挟んでとなりにいるんだと思うとすごくドキドキした。ふと集中してると
「コロン」
と消しゴムが転がってきた。え?と思い拾うと
「あ、ごめん。それ俺の...ありがとう」

「い、いえ!」
キュンと心の中で何かが弾んだ音がした。受験生に恋してる余裕はない。私は勉強するために机と向かった。

そしてついに入試当日。
ひなたは緊張しながら向かった。
これが終わったらもう先輩に会うことは無いのかなぁと思うと胸がチクンとする。そう、ひなたは入試が終わると塾を辞めようと思っていたのだ。

時は過ぎもう塾も行かず合格発表までの時を過ごす。
「会いたいなぁ」
常にあの先輩の姿を思い出す。あの時のことを思い出すだけで顔が赤くなるのがわかる。