「江戸にはもう慣れた?」


「あ…はい…」

翡翠はうつむいて言ったが、その声は元気がなかった。

「でも真選組に…まだ慣れないから…」


そう言う翡翠の唇は震えていた。
小雪は、真っ直ぐ前を見ながら口を開いた。




「…私は、翠ちゃんの髪の毛とか目とか、すっごく綺麗だと思う」



翡翠ははっとして小雪を見た。
「…本当に?」

「うん、隠してるのもったいないなぁって思ってる」

小雪がそう笑いかけると、翡翠は少し黙った後、






フードをゆっくりとった。

一気に人々の視線が集まる。

「翠ちゃん…?」

「私は…」


翡翠の金色の目が、小雪へと向いた。