サラリとした薄紅色の髪があらわになる。

金色の瞳が総悟の目をとらえた。
恥ずかしさと怒りが入り混じったような感情が見て取れた。

「あの子かわいい顔してるな・・・」

「すっげー美少女じゃん」

食堂のざわめきが大きくなる。

近藤はあわあわし、小雪は口を開けたまま微動だにしない。

翡翠は総悟を思いっきり睨みつけると、ふっと息を吐く。


「・・・せ」

「なんでィ」

総悟が聞き返すと、
翡翠は大きく息を吸いこんで―――


「離せこの変態!!!!!!!!」



―――そう叫びながら総悟のみぞおちを渾身の力で殴った。

「ごふっ!」

総悟が崩れ落ちると、翡翠はお盆を掴み走っていく。



「ってぇッ・・・アイ、ツッ・・・!」

「今のは総悟が悪い」
いつの間にかいた土方がそう言った。