「そーだよ~!茜です。宜しく!あ、同級生なんだしタメだからね!」



 「う、うん!宜しく、茜ちゃん!」



 茜ちゃんは明るくて男女問わず誰からも好かれそうな人だと私は感じた。



 「えーっとー…松下蒼馬くん!!だっけ?」



 (えええー!!そんなあっさり話しかけられるの!?す、凄い…。)



 「なんて呼んだらいい~?」



 「別に…何でも。」



 「じゃあ蒼馬くん、にしよ!蒼馬くんはどこの中学だった?」



 「南森中。」



 2人の世界が出来たように感じて私は何か本でも読もうかと鞄のチャックを開けた。