「そいつがっ……バケモンだって言っても、そっちの味方できんのかよッ……!?」
柳くんが凛に対して叫ぶ。
龍は柳くんに手を出していないと言っているが、本人は龍にやられたと勘違いしたままみたいだ。
訂正したところで、柳くんは受け入れないだろうけど。
すると凛は、柳くんにまた睨みをきかせる。
「バケモンなのはどっちよ!?」
「そいつは人間じゃねぇんだぞ!!それでもそいつの味方できっ……」
「だったら何よ!!
人間じゃなくても龍くんは唯の弟で、私の知り合いでもあるの!
唯の大事な人は私の大事な人でもあるのよ!
大事な人が人間であろうがなかろうが、関係ないっつーの!!
それよりあんたの方がイカれたバケモンだということに早く気づけ!!」
私が思っていたことと同じことを凛は考えていたということに気づいた。
凛は龍のことを、「大事な人」と言ってくれた。
嬉しくて、また涙が出てくる。
もともと龍のことを知っている凛だけど、龍がドラゴンだということは知らない。
だけど、もしも龍がドラゴンだと知っても、きっと凛は、受け入れてくれるんだろうなって、そう思った。
柳くんは勝ち目のない言い合いに歯を食いしばって、ただただ悔しそうにしていた。

