「あ、机はそのままでいーよ!」
「え?でも机よけないとせまい……」
「俺ここで寝るから☆」
そう言う龍は、私のベッドに潜り込む。
「ちょーーー!!そこは私が寝るのー!!」
「一緒に寝ようよ!」
「寝ない!」
「一生のお願い!」
「何回龍の一生のお願い聞いてると思ってんの!!」
「だって、ホントに怖い夢見たんだもん」
龍に真剣な顔をされて、一瞬にして即座に抵抗できなくなった私。
「…………どんな夢見たのよ」
「ふぅ」と、私はため息混じりの息を吐き、話を聞くことにした。
朝起きたら、時々いつの間にか私のベッドの下らへんで寝てる時とかはあるけど……
怖い夢を見たからって私の部屋に来て「一緒に寝よう」なんて言ってくるのは、龍が小学生の頃以来だな。
小学生の時に龍が見た怖い夢ってのは、確か……
私がいなくなる夢……って言ってたかな。
小さい頃は、いつも一緒にいる人が突然いなくなる夢って、確かに不安で、怖いけど。
今の龍が部屋に来るくらい見た怖い夢って……一体どんな夢なんだろ。