弟はドラゴンで







凛、何を……?




「やっ……やめろ!そんなことしてみろ!お前もあとで痛い目見るぞ……!!」


「あはっ、もう遅いです♪あと数分で着くんじゃないかなぁ?」


「てんめッ……」


「ほざくな変態。唯を傷つけたんだからあたりまえでしょう?女の子1人をこんな人数で襲うなんて、趣味わりぃんだよ。」




今までに聞いたことのない凛の低い声と怖い口調。


可愛らしい見た目の凛だが、そう言って柳くんを見下ろすその姿は、見ているこっちも身震いがした。












「……り、凛……?いったい何を見せ……て……」




凛がパッと振り返り、私たちにもスマホの画面を見せてきた。


その画面に表示されているのは…………「110」。


警察へ繋がる番号だ。




「ひゃくとーばん!唯たちに会う前に、先にこっそり電話したの!」




凛………………なかなかやりおる…………!




そうこうしているうちに、遠くの方からパトカーのサイレン音が聞こえてきた。


同時に、救急車のサイレンの音も響いてくる。




「唯……」




凛が、私の頬を優しく撫でた。


ズキンと痛む頬。


その痛みが、先程まで、どれだけ酷い目にあったかを思い出させる。




「凛、大丈夫だよ…………大丈夫…………」




言葉とは反対に、私の目からは涙が溢れてきた。