午前0時。




ベッドで本を読んでいた私は、時計を見て現在の時間に気づく。




あ、そろそろ寝なきゃ。


明日も学校だし、寝坊したらやばいやばい。




電気を消して、布団に潜り込んで寝ようとした時。




ガチャ……




部屋のドアが、静かに開く音がした。




「?」




布団から顔を出してドアの方を見ると……龍がいた。




「あ、バレちゃった」


「「バレちゃった」じゃないわよ。また勝手に……。なんか用?」


「今日一緒に寝ていい?」




よく見ると、龍は自分の枕を片手に立っている。




「なぜ。」


「昨日怖い夢見たんだよ〜。怖くて寝れない」


「いや、あんたもう中3でしょ!?」


「それでも怖いもんは怖いんだよぉ!」


「…………ったく〜。しょうがないなぁ」




枕をがっしり抱えて今にも泣きそうな龍。


私は、龍が寝れるスペースを作るために机を移動させようとした。