「唯!唯!」




日曜日の朝、10時。


ゆさゆさと布団ごと私をゆする龍。


だけど、一向に起きない私。




「ゆーいー!今日出かけるんだろー!」




龍はぐいーっと私がかぶっている布団を引っ張ってくるが、私はそれを予想済み。


取られないように布団をがっしりと持ち、龍の行動を阻止しようと抗う。


無言で。




「昨日言ってただろ!新しくできたパンケーキ屋行くって!」


「あ、忘れてた。」




布団を持つ手をパッと話し、私は一瞬で起き上がる。


龍は布団を引っ張っていたものだから、私が手を離した瞬間にそのままずっこけた。




「唯さん……昨日の今日で忘れます?」


「あはっごめんごめん!眠かったから忘れちゃってた!でも「パンケーキ」って言葉聞いたら目覚めたから、安心して!」




何事もなかったかのように淡々と用意をはじめる私。





「……スイーツになると、ほんと目の色変わるよな」


「ちょっ、まるで私がいつもつまんなそうな目してるみたいな言い方しないでくれる!?」


「んなこと言ってないだろ!……てか待ていつもつまんないのか!?」




クローゼットを開けて、どの服を着ていこうか迷う。




カジュアルでいこうか?


それともシンプル?


きれいめ?


かわいい系?


ん〜〜〜