弟はドラゴンで




「っていうか、万が一私が龍のこと忘れてどこかに去ろうとしても、ちゃんと追いかけて来てよね!諦めず思い出させてくれないと、許さないんだから」


「言われなくても」




私がニッと笑うと、龍もニッと同じ笑みを返してきた。




まぁ忘れるなんてこと、絶対にありえない。


いなくもならないよ。




「大丈夫。」




私はそう言って、指切りしたままの小指で、龍の小指を強く握った。


龍の安心したように笑った顔を見て、私も安心した。


そして次第に眠気に包まれ、私たちは小指を固くつなぎ合いながら眠った。