ー祐奈side
4月11日。
たった今、体育館では入学式が行われている
1年前の今日、私達も入学式をしたはずなのに遠い昔のことのように思われる。
どうせなら今日ぐらい休みにしてくれたっていいのに2、3年は授業なんてしている。
「次は...夏野。教科書5ページを読んでくれ」
私は静かに立ち上がり読んでいく。
しかし、クラスメイトの半分は喋ったりスマホを触ったりしていて聞いてなんかいない。
((だから休みの方が良いのに))
ちょうど斜め前で寝ているソイツも例外ではない。
「その後ろ。次読んで」
林 直也。
幼なじみであり、私の好きな人。
けれど、直也には彼女がいる。
今は机に突っ伏して完全に寝ている。
もう順番が来るというのに。周りに気付かれないように軽く突く。
「直也、次当たるよ。」
「マジ⁉︎どこ?」
「p6の12行目」
慌てて教科書を開いている直也は案の定当てられる。
読み終えて席につくとき一瞬振り向いたかと思うとサンキュー、と笑っていた。
こういうところが多くの人に好かれる理由なんだと思う。
バスケ部のマネをしているのも直也がいるから。
4月11日。
たった今、体育館では入学式が行われている
1年前の今日、私達も入学式をしたはずなのに遠い昔のことのように思われる。
どうせなら今日ぐらい休みにしてくれたっていいのに2、3年は授業なんてしている。
「次は...夏野。教科書5ページを読んでくれ」
私は静かに立ち上がり読んでいく。
しかし、クラスメイトの半分は喋ったりスマホを触ったりしていて聞いてなんかいない。
((だから休みの方が良いのに))
ちょうど斜め前で寝ているソイツも例外ではない。
「その後ろ。次読んで」
林 直也。
幼なじみであり、私の好きな人。
けれど、直也には彼女がいる。
今は机に突っ伏して完全に寝ている。
もう順番が来るというのに。周りに気付かれないように軽く突く。
「直也、次当たるよ。」
「マジ⁉︎どこ?」
「p6の12行目」
慌てて教科書を開いている直也は案の定当てられる。
読み終えて席につくとき一瞬振り向いたかと思うとサンキュー、と笑っていた。
こういうところが多くの人に好かれる理由なんだと思う。
バスケ部のマネをしているのも直也がいるから。