坂道のカフェ 〜好きって言ってもいい?〜

「俺は料理しないから出来る人に憧れる。」

楠さんは前を向きながら話す。

「楠さん、料理作ってくれる彼女とかいないんですか?」

横にいる楠さんの顔を見ながら聞く。


楠さんは私の目をじっと見つめて

「いないよ、そんな人。」

と答えた。

楠さんに見つめられるのは慣れないから恥ずかしい。