坂道のカフェ 〜好きって言ってもいい?〜

その姿を少し眺めていると楠さんはこっちを見た。

「なんだ、気づいてたなら声かけてくれればよかったのに。」

灰皿にタバコを押さえつけてこっちを向く。

「え、そんなに買ったの?」

私の買い物袋を見て驚き顔の楠さん。


「あ、はい。大体これくらいは買って帰ります。」

「すごいね。持つよ。」

楠さんは私の買い物袋を手にする。