「楠さん、今日マスターは?」 「マスターは孫の誕生日とかで東北に行ったよ。」 マスターは、60代半ばの紳士のような人。 てっきり楠さんと血のつながりがあるのかと思っていたけど、そういうわけでもないみたい。 「そっか、じゃあ何日間かは帰ってこないね。」 「そうなんだよなあ。連休挟むからちょっと心配。」 楠さんはカレンダーとシフト表を見ながら困った顔をして私を見る。