坂道のカフェ 〜好きって言ってもいい?〜

私は必死で否定する。

2人で話していると楠さんがやってきた。


その後ろから杏里ちゃんがついてきている。

「杏里、もう少しでいいから早く来てくんねぇ?」

「え~、店長に可愛いって言ってもらいたくてメイク頑張ったら遅くなっちゃうんだもん。」

「メイクなんてしなくてもいいから。」

「それってすっぴんでも可愛いってこと?」

楠さんは杏里ちゃんの方を見ずに話す。

「ぶっちゃけ俺はガキは何してたってガキにしか見えねぇよ。」