城ケ崎さんは楠さんに聞く。 「あ~、杏里はマスターいない時は大抵20分くらい遅れてくることが多いなぁ。」 「なにそれ?陽人舐められすぎじゃない?」 城ケ崎さんは楠さんを指さしながら笑っている。 「まあ、今日は昼時に混むだろうし、注意したら余計めんどくさいからそのままにしてる。」 注意したら余計めんどくさいってどういうことだろうと思いながらコーヒーの状態を見る。 ―――カランカラン