坂道のカフェ 〜好きって言ってもいい?〜


「すみません。それ、きっと空のです。お気に入りのおもちゃだったんです。」

私が少し落ち込みながら言うと、楠さんは少し笑いながら話す。

『お気に入りのおもちゃ忘れちゃったの?空くんに怒られるぞ?』


電話の向こうで楽しそうに言う楠さん。


「ごめんなさい。お店に置いておいてください。私今度行ったときに持って帰ります。」


本当は夜寝る時に空はあのおもちゃで遊びながら寝るんだけど。

まぁ今日は仕方ない。