坂道のカフェ 〜好きって言ってもいい?〜

持ってきておいてよかった。

念のために持ってきた抱っこ紐が活躍するとは。


私は空の手と口を拭いてから空を抱っこする。


「楠さん、ごちそうさまでした。」


「おぉ。またおいで。」


私は楠さんにお礼を言って店を出た。


坂道を上がりきったころには空はもう夢の中だった。