あしたの星を待っている



ドクン、と心臓が大きく跳ねた。

経験豊富で手が早そう……そんなの知らない。考えたくもない。だけど、付き合っているならいずれはそういう事をする日が来ることくらい、私だって分かっている。

それは自然と受け入れられるものなの?

怖くないの?



――――荒い息遣いが聞こえる。

強い力で腕を掴まれ、地面に倒されて、躰を押さえつけられて……。




「花菜? どうした、大丈夫?」


七海に体を揺すられ、我に返った。

エアコンが効いていて涼しいはずなのに、額から汗が流れシーツがぐっちょりと湿れている。

あれ、どうしたんだろう? と笑いながらタオルを取って汗を拭いていると、七海と同じく心配そうにこちらを見ていたななちゃんが、


「もう寝た方がいいかもね」


と、枕元のライトを消した。







「今日は走り込みするぞー!」

「えー」

「裏山コース5周と言いたいところだけど、異論があるなら7周」

「5周、行ってきまーす」



合宿2日目。

事前のテストで振り分けられたBチームは、朝からずっと基礎体力作りだった。

ちなみにAチームの七海は、試合形式の実践練習。

体育館から聞こえるボールの跳ねる音と笛の音を羨ましく思いながらも、校門を出ると後ろから肩を叩かれた。

同じくBチームのななちゃんだ。