あしたの星を待っている



Tシャツジャージ、下着に靴下、洗面具、歯ブラシセット、タオル、日焼け止め、スマホの充電器。3泊4日の合宿ともなると必要なものが諸々出てくる。

それに、いつも家で着ているような気の抜いた恰好はしたくない。

可愛い部屋着のセットアップが欲しいと言うと、七海は目を輝かせてお揃いにする? と笑った。


「先輩と初めてのお泊りだね」

「ちょっと七海ー。誤解されるような言い方やめて」

「照れない照れない。2人っきりになれるよう協力してあげるから任せなさい」

「だから、そういうのいらないから」


もー、って七海の腕をビシッと叩いてじゃれ合う。

先輩との付き合いを応援してくれている彼女は、時にお節介だけど、的確なアドバイスをくれる。なら、この胸の中にあるモヤモヤを相談してみようか。

七海なら気持ちの落ち着け方を教えてくれるだろうか。

それとも、また惚気や贅沢だと笑われてしまうかな。

そう逡巡していたところ、不意に教室のドアが開いて黒沢さんと瑠偉くんが連なって中に入って来た。

珍しい組み合わせだ。


「あの2人」


囁くような低い声。

憮然とした表情の七海を見て、あれっと思った。


「最近、よく一緒にいるみたい」

「え?」

「付き合ってるのかな……?」