☆☆☆

「学校までは行かなくていいからね」


車に乗ってすぐ、あたしはそう言った。


「お前は色々と気にし過ぎなんだ」


「そんなことない」


あたしはキッパリと言い切る。


蓮人の方が気にしなさすぎなのだ。


そう思い、ため息を吐き出した時ふと異性の車に乗っていることに気が付いた。


以前は警戒して乗れなかったのに、焦っていたとはいえ警戒心もなく乗ってしまったのだ。