家に帰ってからも蓮人からの言葉が離れず、悩み過ぎて夜も寝付く事ができなかった。


借金の取り立ては止まっているようだけれど、相変わらず夫婦げんかも続いている。


両親の怒鳴り声を聞けば聞くほど、あたしの選択肢は狭まって行く。


この状況を打破するためには、あたしが蓮人と付き合う以外に道はないのだ。


そうじゃなければ、あたしが守りたい家族はバラバラになってしまう。


あたしは深く布団をかぶり、耳を塞いで両親の怒鳴り声を無視したのだった。