蓮人がソファに座り、怪訝な目をあたしへ向けている。


あたしは蓮人が入れてくれたコーヒーをひと口飲んだ。


「どうやって金を稼いでる?」


「答える必要がある?」


質問に質問で答えると、蓮人は眉間に深いシワを寄せた。


テーブルの上にはさっき手に入れたばかりの80万円が置かれている。


「このペースで返済していけば、一カ月でどうにかなるよね?」


「まぁ……ならなくはないだろうな」


ため息交じりにそう言い、ソファに深く身を沈める蓮人。


「あなたたちは全額返金を望んでいない。そうじゃない?」


そう聞くと、蓮人はあたしから視線を外した。