「その代わり。一カ月経っても全額返金できない場合は……18になった時、お前をAVに出演させる」


ホストの言葉にあたしの体からスッと体温が奪われて行く感覚がした。


AVという単語に全身が硬直し、思考回路までが停止した。


「なんだよ、今からでもいいだろ」


後ろで金髪男が楽し気にそう言い、ホスト風の男にたしなめられている。


その光景を、まるで夢の中にいるような感覚で見ていた。


「お前は上玉だ。きっと高く売れる」


ホスト風の男の言葉に、あたしは弾かれたように階段を駆け下りていた。


ザワザワと心が落ち着かない。


今言われた事の意味が理解できない。


それなのにあたしは……次の彼氏を早く見つけなければと、焦っていたのだった。