「ほぇ?」



泣きじゃくる先輩が顔を上げる



「恋しちゃいけないことなんてないです。
きっと、退部せず済む方法があるはずです。女の子は恋してないと死んじゃう生き物なんですよ?」

長い髪を揺らしてニコッとわらったのは、私達と同学年。次期キャプテン候補と言われる城池那月(しろいけ なつき)。

勉強、運動、美貌、コミュ力全てにおいて文句なしのパーフェクトガール。


「城池さん....ありがとう、皆さんもごめんなさいねみすぼらしい姿見せちゃって、でもやっぱり私、責任を取ってやめるわ」
キャプテン....


「私も.....他人事じゃないし、責任とってやめます。」

三嶋先輩......




「こ、困ります!先輩達がやめてしまったら誰がチア部をまとめるんですか」

那月がいった。

た、たしかに...




「あーそっかー、うちらしかいないもんね3年だれか2年、キャプテンやってくれる子いないー?」




げげっ、そう言った三島先輩からみんな全力で目をそらす、もちろん私も。


そりゃあそうだ。

キャプテンなんてきつい職業やりたがる人、ドMしかいない、特に私たちチア部は



「私、やってみてもいいですか...?」


な、那月!!??



「あーじゃあ、那月お願い〜私とかなはコーチに事情を説明してくるね」


えええ、こんなあっさりきまっちゃうものなの!?

てか自分から名乗り出る那月の勇気が素晴らしいよ〜 泣





「あ、みんな、こんな私だけどよろしくお願いします」


那月が私たちにペコッと頭を下げた




こうして、チア部のキャプテンは那月になったのだった。