素直になれない女の子が彼氏にネクタイをあげる話

「由紀...。」
そう言って、私の方へ一歩寄る。
「由紀、本当にごめん。ただの同級生で、話してただけなんだ。」
そう言って、私のことをまっすぐ見つめた。
「大丈夫、わかってる。私こそ逃げたりしてしまってごめん。」
つい顔を下に向けてしまった。
すると、暖かいものに体が包まれた。
「由紀は何も悪くない。」
耳元で囁かれる声に安心した。
「ありがとう。」
そのまま私は優弥の胸に顔をうずめた。
「そういえば...。このネクタイって誰にあげるつもりだったの?」
そう言って、わたしの前に今日買った袋をみせた。
「えっ見たの?」
「ごめん、見ちゃダメだった?」
そう言って申し訳なさそうな顔をした。
「いや...それ優弥にあげるために買ったやつだから。」
「えっ俺に?」
そう言って驚いた顔をした優弥を見てうなづいた。
「そっかぁ俺明日から使うよ!」
この様子だと意味は知らないらしい。
よかったけど、残念。
「俺、これ誰にあげるのかと思ってちょっと焦っちゃった。俺も、由紀に、夢中だよ。」
予想に反して彼はわたしに告げた。
「えっ知ってたの?」
「うん、この前同僚に聞いてね。」
もちろん男ね!と必死に行っている優弥の胸に顔をうずめて、私は、
「大好き。」
と言えた。
「俺もだよ。もう心配しないくらい愛してあげるから。」
そう言って、私をぎゅっと抱きしめ返してくれた。