ボンダナが嫌がらない限り、オルキスなら速やかに話を進めてくれることだろう。

そうなれば食事会にアレフも加わるだろうし、もしかしたらグラシナも話を聞きつけ姿をみせるかもしれない。想像を膨らませると楽しみも広がり、リリアはついつい笑顔になる。


「他には何か話しをしたのか?」

「薬草の話を少し。ボンダナ様はお花を探していらっしゃったわ……それから」


言い難さを感じリリアは言葉を濁したのだが、「それから?」とセドマに問われ、勇気を出して言葉にする。


「お母さんと瓜二つだって言われたの。ボンダナ様はお母さんのことをよく知っているみたいね」


母のことを口にして不機嫌にしてしまっただろうかと、リリアはほんの少し身構えてしまったけれども、予想に反してセドマは穏やかな表情を崩さなかった。


「あぁ。そうだろう」


それどころか口元に微かな笑みを湛えて、リリアを見つめる。


「ボンダナはソラナの母親だからな」


告げられた事実にリリアの頭の中は真っ白になり、指先もわずかに震え出す。


「お前の祖母だ」

「ボンダナ様が……私のお祖母ちゃん?」