城を出て、お付きの侍女と共にふらふら歩き出したユリエルへと、木陰からそんな声がかけられた。 憤りと共に振り返ったユリエルの目に映ったのは、エルシリア王妃だった。 「私ならお前にその座を与えてあげられなくもない」 王妃がにやりと笑いかけると、ユリエルの瞳が大きく見開かれる。 「目障りなあの娘を排除すれば、すべてが上手くゆく。そうであろう?」 怪しく響く声音に大きく心を揺さぶられ……。 「わたくしが、城から追い出してやろう」 ユリエルは心に復讐の灯をともし、王妃に向かって歩き出した。