「そうだな、俺も知りたい。リリアに繋がることならなんでも」
頼もしく、そして甘くもあるオルキスの言葉を受け止めると、リリアの中でまた愛しさが増えていく。
「ソラナのことは、セドマに聞くのが一番早いかもしれないが、それが駄目なら……、ボンダナだったら何か知っているかもしれない」
「……ボンダナ様」
やはり近いうちにボンダナと会うことになるだろうとリリアが思いを強くした時、バタバタと階段を駆け上がってくる足音が聞こえ、それはぴたりと開けたままの扉の手前で停止した。
「オルキス様!……その……中に入ってもよろしいでしょうか?」
二人がいる場所から姿は見えないが、声はアレフのものだった。
緊張と気恥ずかしさの入り混じった声に「あぁ」とオルキスが返事をすると、ちょっぴり頬を赤らめたアレフが戸口に姿を現した。
「城から使いがきまして、リリアさんと共に戻られるようにと、王様が」
告げられた言葉を聞き、オルキスとリリアは思わず顔を見合わせた。