熟恋ージュクコイー

夕飯が終わり、片付けの後に携帯を確認してみると、優子と田中さんから連絡が入っていた。

優子は『本当に覚えてないの？田中さんは弟の先輩で、旅行会社やってるって言ってたでしょ？最近は留学とかも斡旋してるって話してたじゃない。そこであんたの息子の留学の話になって、そこからは2人で話してたし、私はよくわからないけど、とにかく2人で話し込んでいた事に間違いはない。』

はぁ。そうだ、少しずつ思い出してきた。

留学の斡旋してるって話してた。

留学に送り出す親の気持ちを知りたいって話になったなぁ。それで私の経験談が止まらなくなったんだった…

「ありがとう、優子。やっと少しずつ記憶が戻ってきたよ。」

そして、田中さん。
覚悟して読まなくちゃな。

えいっ！と、メッセージを開くと

『機会はいくらでも作れます。明日の夜はお時間ありますか？』

うぅっ、先制パンチくらった気分。。。