熟恋ージュクコイー

ちょっとビールを一口。

はぁ。よし。後半、話すぞ。

『ご存知の通り、私はお酒も大好きで、この年で記憶をなくすような飲み方をしてしまうこともありますし、専業主婦を長くやってきているので、そこまで得意なこともありません。
そして、まだまだ、夫のことを忘れられません。子供達のこともとても大切に思ってます。
でも、田中さんとお話ししたり笑ったりする時間はとても楽しいのです。
でもそれでも良ければ、またたまに一緒に飲んでくれますか?
私もまだわかりませんが。。。恋になるかどうか、試してみたいと思っています。』

これでいい。これが私なりの前のむき方。

「ありがとうございます。とても真剣に私と向き合ってくださったように感じます。」

田中さんは、ビールを飲み干すと、日本酒を頼んで、私に向き直した。