熟恋ージュクコイー

ミキとは大学で知り合った友達。
今は旦那さんとレストランを経営している。
お互い結婚して子供ができてからも、家族ぐるみで一緒に出かけたり、イベントがある時には集まって食事したりしてきた。
私の夫が亡くなった時にも、ミキ夫婦には本当に助けられた。

そんなミキ夫婦のレストラン、‘ル・クプル’に久しぶりに行くことにした。
ミキに、行ってもいい?とメッセージを送ると、おいでー!美味しいワインがあるよー!と明るい返信。
それを読むだけで、ほっとする。

急いで仕事を片付けて、レストランに行くと、中は大盛況!
たくさんの人たちの笑顔を見て、料理を作ったわけでもないのに、誇らしく思う。
ミキ夫婦、すごいよ。

ドアを開けると、ミキが私に気付いてくれた。

『さくら、久しぶり〜!元気だった?カウンターに座って〜!お腹空いてる?』

「ミキ、本当久しぶりだねぇ!元気そうでなによりだわ。お店も大盛況だね!今残業が終わったとこなの。ここのビーフシチューが食べたくて来ちゃったわ!」

『よーし!じゃあワインも持ってくるわ!お肉に合うやつ!』

「嬉しい!お願いしまーす!」

はぁ。ホームに戻った感じ。安心する場所。