熟恋ージュクコイー

夕方、カンナも帰って来たので、2人でご飯を作る。

今日はハンバーグ。

カンナのバイトの話や、さとちゃんのご飯が美味しかった話、夜中までゲームした話、明日急にバイトになった話。

笑顔で楽しそうに話すカンナを見て、安心する。

すると突然

『お母さんは?昨日の夜は何してたの?』


!!!???

「え!?お母さん?!あ、お母さんは一人で街をぶらぶらして、夕飯食べて帰ってきたよ。ほら、そろそろ衣替えの季節だし、服を見たり、欲しかった本を探したり…」

『ふぅーん、そっか。で、何か買ってきたの?』

「え、いや、何も買わなかったのよ。今度また一緒にお買い物行こうか!」

『あ!それいい!そうしよ!』

カンナは上機嫌でハンバーグのお皿をテーブルに運んで行った。

ふぅ。びっくりした。

悪いことしてないのに、素直に言えない。
言えないな、子供には特に。
男の人と会ってたなんて。
言えない。