あーあ。
呆気ない。
そんなに弱いなら最初から逃げなよ。


「あ、あの!…ありがとうございました!」


あれ?
まだ君いたの?

殴られていた"おもちゃ"の彼はガバッと私に頭を下げた。


「いーよー、全然。それより早く帰りなー」

「本当にありがとうございました!貴女も気を付けて下さい!」


やだな。
心配されちゃったよ。

口笛を吹きながら歩く。

つまんないの。