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通う林田高校に着くと、もう午後の授業が始まっていた。



俺は自転車置き場に自転車を置き、静寂に包まれている学校に向かった。



ナツミが目を覚まさなくなってからあまり学校に来なくなっていた。



それでもサボりすぎるわけにもいかず、こうして教室に向かっているのだが。



授業中の廊下は人気がなく、しーんと静まり返っている。



そんな中、足音だけが虚しく響く。