いつも後ろを振り向けば見えるナツミの姿はない。



あるのは登ってきた坂道だけだ。



無機質な道が林に囲まれている。



俺はじっと坂道を見下ろした。



いつから、俺は一人になってしまったんだろう。



一人−−孤独だ。