それでもナツミと一緒にいて楽しかった。



なんていうか、一緒にいるだけでほっとした。



一人じゃあないんだと。



けど、今は−−違う。



自転車は長い坂道に差し掛かる。



その急な坂を必死にペダルを漕いで上がっていく。