重い空気は変わらず、周りの木々が囁く音と、車輪が回る音しか聞こえない。



サザァー!



風が温かい。



俺はどうしていいかわからず、ただ自転車を押すしかなかった。



しばらく歩くと、坂を越えた。



そこでようやくナツミが口を開いた。