「あの山だよ! 神虫山」



ナツミが前方に見えてきた山を指した。



水田が広がる景色の中、神虫山は堂々と俺達の前に立ち塞がっていた。



神虫山は木々に囲まれ、どこか神秘的な物を感じさせた。



「神虫山って言ってもどこ行きゃいいんだよ?」



「いいから、いいから」